OpenBCIを使った筋電図測定入門
ここではOpenBCI CytonボードやOpenBCI Ganglionボードを使って表面筋電図(EMG)を読み取る方法を解説します。筋肉のひとつの部位に2つの電極を配置し その電極間で検出される電位差をEMGデータとしてOpenBCI GUIに表示します。
OpenBCIボードをはじめて使う方は まずOpenBCI CytonスタートアップガイドまたはOpenBCI Ganglionスタートアップガイドをご覧下さい。
目次
必要なもの
- OpenBCI CytonボードまたはOpenBCI Ganglionボード
- USBドングル(OpenBCIボードに付属されます)
- 充電式バッテリー(または電池ケース)
- ソリッドジェルタイプ ディスポーザブル電極
- スナップケーブル
OpenBCI Cytonボード を使用したEMG測定
1. ケーブルの接続
CytonボードのN1Pの上段に黄色いスナップケーブルを、N1Pの下段のピンに緑色のスナップケーブルを それぞれ接続します。CytonボードのN1P~N8Pのラベルの付いたピンはチャンネル番号1~8にそれぞれ対応しています。
複数チャンネルのデータを取得したい場合は N1Pと同じ方法で N2P、N3P、N4Pとケーブルを接続して下さい。正確な測定の為には 1つの筋肉の部位に対して1チャンネルのみとしてください。
そして、下の画像のように CytonボードのAGND(下段)ピンに黒色のスナップケーブルを接続します。
最後に 心電図用ディスポーザブル電極をすべてのスナップケーブルに取り付けて下さい。
2. 電極の配置
電極を配置する場所は 緊張とリラックスの状態を作り出しやすい筋肉の部位をお勧め致します。ここでは手首を動かすことで緊張とリラックスの状態を作り出しやすい尺側手根伸筋と呼ばれる部位の筋電図を測定します。下の画像のようにN1Pに接続されている二つの電極(黄色と緑色のケーブル)を5~7cm離して腕に配置して下さい。これらの電極の位置は同じチャンネルのピン(N1P)に接続されている限り 逆の位置でも問題ありません。続いて黒色のケーブルに付いている電極はBIAS/グランドになりますので 出来るだけ肉の少ない部分に取り付けて下さい。ここでは肘の先端部にBIAS電極を配置します。
ケーブルの色 |
Cytonボードのピン |
電極の位置 |
機能 |
黒 |
BIAS(下段) |
肘 |
グランド |
黄 |
N1P(上段) |
筋 |
チャンネル1の電位差を測定 |
緑 |
N1P(下段) |
筋 |
チャンネル1の電位差を測定 |

3. OpenBCI GUIを使用したEMGデータ集録
OpenBCI GUIを起動して 使用していないチャンネルすべてをオフにします。「Time Series」ウィジェット内の波形チャートの左側にあるチャンネル番号をクリックすることで 使用していないチャンネルをオフにすることが出来ます。(OpenBCIボードをはじめて使う方は まずOpenBCI Cytonスタートアップガイドをご覧下さい)。
注)OpenBCI GUIのバージョンの違いによって ボタンなどの表記が若干異なりますのでご了承下さい。
続いて「Time Series」ウィジェット内にある「Hardware Settings」ボタンをクリックしてすべてのチャンネルのSRB2をオフにして下さい。これはこの測定ではSRB2をリファレンスとしては使わず N1Pに繋がっている二つの電極間の電位差を測定値としているからです。
準備が出来たら OpenBCI GUIのウィンドウの左上にある「START DATA STREAM」ボタンをクリックしてデータ集録を開始して下さい。
手首を上下に大きく曲げることで 下の画像のような波形が確認出来るはずです。
4. OpenBCI GUI「EMG」ウィジェッドの利用
OpenBCI GUIにはEMGデータをより直感的に視覚化する為のウィジェッドがあります。「FFT Plot」と書いてあるプルダウンメニューから「EMG」を選択して下さい。 上の画像の右下のようなウィジェットが表示されるはずです。各チャンネルに対し丸と四角形の表示器が用意されており 手首を動かすとその表示器の表示が変動します。
OpenBCI GUIのウィジェッドに関しての詳細はOpenBCI GUIウィジェットガイドをご覧下さい。
OpenBCI Ganglionボード を使用したEMG測定
1. ケーブルの接続
OpenBCI Ganglionボードを使用している場合は 次の手順でセットアップをおこないます。
開始する前に Ganglionボード上の4つのスイッチ(SW1~SW4)すべてが 以下の画像のように「上」の位置に切り替わっていることを確認して下さい。
Ganglionボードの+1-の上段に黄色いスナップケーブルを、+1-の下段のピンに緑色のスナップケーブルを それぞれ接続します。Ganglionボード上の+1-~+4-のラベルの付いたピンはボードのチャンネル番号1~4にそれぞれ対応しています。
複数チャンネルを取得したい場合は +1-と同じ方法で +2-、+3-、+4-とケーブルを接続して下さい。正確な測定の為には 1つの筋肉の部位に対して1チャンネルのみとしてください。
そして 下の画像のように GanglionボードのD_G(下段)ピンに黒色のスナップケーブルを接続します。
最後に 心電図用ディスポーザブル電極をすべてのスナップケーブルに取り付けて下さい。
2. 電極の配置
電極を配置する場所は 緊張とリラックスの状態を作り出しやすい筋肉の部位をお勧め致します。ここでは手首を動かすことで緊張とリラックスの状態を作り出しやすい尺側手根伸筋と呼ばれる部位の筋電図を測定します。下の画像のように+1-に接続されている二つの電極(黄色と緑色のケーブル)を5~7cm離して腕に配置して下さい。これらの電極の位置は同じチャンネルのピン(+1-)に接続されている限り 逆の位置でも問題ありません。続いて黒色のケーブルに付いている電極はグランドになりますので 出来るだけ肉の少ない部分に取り付けて下さい。ここでは肘の先端部にD_G電極を配置します。
ケーブルの色 |
Cytonボードのピン |
電極の位置 |
機能 |
黒 |
D_G(下段) |
肘 |
グランド |
黄 |
+1-(上段) |
筋 |
チャンネル1の電位差を測定 |
緑 |
+1-(下段) |
筋 |
チャンネル1の電位差を測定 |

3. OpenBCI GUIを使用したEMGデータ集録
OpenBCI GUIを起動して 使用していないチャンネルすべてをオフにします。「Time Series」ウィジェット内の波形チャートの左側にあるチャンネル番号をクリックすることで 使用していないチャンネルをオフにすることが出来ます。(OpenBCIボードをはじめて使う方は まずOpenBCI Ganglionスタートアップガイド をご覧下さい)。
準備が出来たら OpenBCI GUIのウィンドウの左上にある「START DATA STREAM」ボタンをクリックしてデータ集録を開始して下さい。
手首を上下に大きく曲げることで 下の画像のような波形が確認出来るはずです。
4. OpenBCI GUI「EMG」ウィジェッドの利用
OpenBCI GUIにはEMGデータをより直感的に視覚化する為のウィジェッドがあります。「FFT Plot」と書いてあるプルダウンメニューから「EMG」を選択して下さい。 上の画像の右下のようなウィジェットが表示されるはずです。各チャンネルに対し丸と四角形の表示器が用意されており 手首を動かすとその表示器の表示が変動します。
OpenBCI GUIはデフォルトで日時をもとにしたファイル名のログデータファイルをコンピューター内に保存します。 OpenBCI GUIバージョン4以降では ログファイルの保存先はドキュメントフォルダの「OpenBCI_GUI」フォルダの中にある「Recordings」というフォルダの中になります。バージョン3から以前のバージョンでは「OpenBCI_GUI.exe」と同じフォルダ内にある「GUISavedData」というフォルダ内に保存されます。
注)OpenBCI GUIで保存されるログデータはフィルタやスムージングなど信号処理後の信号データではなく 処理前の生信号データです。フィルタ済みのログデータが必要な場合は 自身でフィルタ処理をおこなうか 弊社の技術・研究支援サービスをご活用下さい。
OpenBCI GUIのウィジェッドに関しての詳細はOpenBCI GUIウィジェットガイドをご覧下さい。
OpenBCIを使った計測入門
OpenBCIボードを使用して生体信号を測定する方法については、以下のチュートリアルを参照下さい。