EEGヘッドバンドセットアップガイド
このチュートリアルでは、OpenBCI集録ボードとEEGヘッドバンドを使用して脳波測定システムを実現する方法について解説します。
OpenBCI集録ボードをはじめて使う方は まずOpenBCI CytonスタートアップガイドまたはOpenBCI Ganglionスタートアップガイドをご覧下さい。
目次
EEGヘッドバンドに含まれるもの:
- ヘッドバンド 1個
- フラットドライ電極用スナップケーブル 3個
- くし形ドライ電極用リードケーブル 5個
- フラットドライ電極 12個
- 2mmくし形ドライ電極 10個
- イヤークリップ電極 2個
下の画像はイヤークリップ電極(左画像)、くし形ドライ電極とリードケーブル(中央画像)、フラットドライ電極とスナップケーブル(右画像)です。すべてのケーブルはOpenBCI集録ボードと直接接続できるよう 2.54mmピンヘッダ(メス端子)で終端されています。


上の図は10-10法をもとにした電極の配置図になります。 このEEGヘッドバンドは、3本のフラットドライ電極を介して前頭前野(F7、AF7、Fp1、Fpz、Fp2、AF8、F8) また くし形ドライ電極を介して側頭葉と後頭葉(FT7、T7、TP7、P7、PO7、O1、Oz、O2、PO8、P8、TP8、T8、FT8)の脳波測定が可能となっています。
ハードウェアのセットアップ
OpenBCI Ganglionボードを使用した場合
OpenBCI Ganglionボードは4チャンネルのデータ集録デバイスです。 このチュートリアルでは、Ganglionボードを使用して、前頭葉から2チャンネル、側頭葉から2チャンネルの脳波測定を実現する方法を示します。
バッテリーの接続
すべてのOpenBCI集録ボードには、単三電池が4本入る電池ケースが付属しています。 OpenBCIボードに電池ケースを接続し 残量の十分ある単三電池を電池ケースに入れます。
ハードウェアの設定
Ganglionボード上の4つのスイッチ(SW1~SW4)すべてが 以下の画像のように「下」の位置に切り替わっていることを確認して下さい。(スイッチに保護テープが貼り付けられている場合は 保護テープを剥がしてスイッチを切り替えて下さい) Ganglionボードを使用して脳波を集録するためには このスイッチの設定が必要です。
ケーブルの接続
以下の手順でフラットドライ電極用スナップケーブル、そしてくし形ドライ電極用リードケーブルをGanglionボードに接続します。(下の画像参照)
- 1つ目のイヤークリップ電極ケーブルをD_G上段のピンに接続します。
- 続いて2つ目のイヤークリップ電極ケーブルをREF上段のピンに接続します。
- フラットドライ電極用スナップケーブルとくし形ドライ電極用リードケーブル(各2個)は 下の表に示してある通りにGanglionボードのピンに接続します。
GUIチャンネル |
電極 |
Ganglionのピン |
電極タイプ |
1 |
Fp1 |
+1-(上段) |
フラットドライ電極用スナップケーブル |
2 |
Fp2 |
+2-(上段) |
フラットドライ電極用スナップケーブル |
3 |
TP7 |
+3-(上段) |
くし形ドライ電極用リードケーブル |
4 |
TP8 |
+4-(上段) |
くし形ドライ電極用リードケーブル |
- |
A1 |
D_G(上段) |
イヤークリップ電極 |
- |
A2 |
REF(上段) |
イヤークリップ電極 |
ヘッドバンドの組み立て
電極をリードケーブルに取り付けるには以下の手順に従ってください。
- くし形ドライ電極のくし先の部分(フラットドライ電極の場合 電極の平の部分)を下に 硬い表面のテーブルまたは机の上に電極を置きます。
- ヘッドバンドの固い面を上に 電極の丸いコネクタ部を任意の位置のヘッドバンドの穴に挿入します。(下の画像参照)
- ヘッドバンドの穴から突出している電極のコネクタ部分にケーブルのコネクタを接続します。(※ ヘッドバンドは電極とケーブルのコネクタの間に挟まれるような状態になります)
- くし形ドライ電極の場合 ヘッドバンドの穴から突出しているコネクタ部分にリードケーブルのコネクタを押し当てて ケーブルを電極にはめ込ます。(下の画像のように輪のような形のケーブルコネクタの金属の部分を先に電極に掛けてからプラスチックの部分を下に押し下げます)
- フラッド電極の場合 ヘッドバンドの穴から突出しているコネクタ部分にスナップケーブルのコネクタを押し当てて 電極をケーブルにはめ込ます。
※ ケーブルから電極を取り外すことも可能です。 くし形ドライ電極をケーブルから取り外す場合は 取り付け時と逆の手順で外します。突出している電極の部分を指で強く押して外すのですが かなりの力が必要となります。手でおこなうことが難しい場合は ラジオペンチなど工具を使って下さい。
最後にヘッドバンドを下の画像のように頭に巻き付けます。 イヤークリップ電極を両耳に取り付けてセットアップの完成です。
OpenBCI Cytonボードを使用した場合
Cytonボードは8チャンネル、または16チャンネルのデータ集録デバイスです。 このチュートリアルでは、8チャンネルのCytonボードを使用して、前頭葉から3チャンネル、側頭葉と後頭葉から5チャンネルの脳波測定を実現する方法を示します。
バッテリーの接続
すべてのOpenBCI集録ボードには、単三電池が4本入る電池ケースが付属しています。 OpenBCIボードに電池ケースを接続し 残量の十分ある単三電池を電池ケースに入れます。
ケーブルの接続
以下の手順でフラットドライ電極用スナップケーブル、そしてくし形ドライ電極用リードケーブルをCytonボードに接続します。(下の画像参照)
- 1つ目のイヤークリップ電極をBIAS下段のピンに接続します。
- 続いて2つ目のイヤークリップ電極をSRB下段のピンに接続します。
- フラットドライ電極用スナップケーブル3本とくし形ドライ電極用リードケーブル5本を 下の表に示してある通りにCytonボードのピンに接続します。(ピン接続の順序や色はユーザーの好みで自由にお選び下さい。)
GUIチャンネル |
電極 |
Cytonのピン |
電極タイプ |
1 |
Fp1 |
N1P(下段) |
フラットドライ電極用スナップケーブル |
2 |
Fp2 |
N2P(下段) |
フラットドライ電極用スナップケーブル |
3 |
Fpz |
N3P(下段) |
フラットドライ電極用スナップケーブル |
4 |
TP7 |
N4P(下段) |
くし形ドライ電極用リードケーブル |
5 |
TP8 |
N5P(下段) |
くし形ドライ電極用リードケーブル |
6 |
P7 |
N6P(下段) |
くし形ドライ電極用リードケーブル |
7 |
P8 |
N7P(下段) |
くし形ドライ電極用リードケーブル |
8 |
Oz |
N8P(下段) |
くし形ドライ電極用リードケーブル |
- |
A1 |
SRB(下段) |
イヤークリップ電極 |
- |
A2 |
BIAS(下段) |
イヤークリップ電極 |
ヘッドバンドの組み立て
電極をリードケーブルに取り付けるには以下の手順に従ってください。
- くし形ドライ電極のくし先の部分(フラットドライ電極の場合 電極の平の部分)を下に 硬い表面のテーブルまたは机の上に電極を置きます。
- ヘッドバンドの固い面を上に 電極の丸いコネクタ部を任意の位置のヘッドバンドの穴に挿入します。(下の画像参照)
- ヘッドバンドの穴から突出している電極のコネクタ部分にケーブルのコネクタを接続します。(※ ヘッドバンドは電極とケーブルのコネクタの間に挟まれるような状態になります)
- くし形ドライ電極の場合 ヘッドバンドの穴から突出しているコネクタ部分にリードケーブルのコネクタを押し当てて ケーブルを電極にはめ込ます。(下の画像のように輪のような形のケーブルコネクタの金属の部分を先に電極に掛けてからプラスチックの部分を下に押し下げます)
- フラッド電極の場合 ヘッドバンドの穴から突出しているコネクタ部分にスナップケーブルのコネクタを押し当てて 電極をケーブルにはめ込ます。
※ ケーブルから電極を取り外すことも可能です。 くし形ドライ電極をケーブルから取り外す場合は 取り付け時と逆の手順で外します。突出している電極の部分を指で強く押して外すのですが かなりの力が必要となります。手でおこなうことが難しい場合は ラジオペンチなど工具を使って下さい。
最後にヘッドバンドを下の画像のように頭に巻き付けます。イヤークリップ電極を両耳に取り付けてセットアップの完成です。
OpenBCI GUIソフトウェア
OpenBCI GUIを起動して 使用していないチャンネルすべてをオフにします。「Time Series」ウィジェット内の波形チャートの左側にあるチャンネル番号をクリックすることで 使用していないチャンネルをオフにすることが出来ます。(OpenBCIボードをはじめて使う方は まずOpenBCI CytonスタートアップガイドまたはOpenBCI Ganglionスタートアップガイドをご覧下さい)。
これで準備が整いました。OpenBCI GUIのウィンドウの左上にある「START DATA STREAM」ボタンをクリックしてデータ集録を開始して下さい。
注)OpenBCI GUIウィジェットガイドでOpenBCI GUIのウィジェッドの説明をご覧頂けます。
注)OpenBCI GUIのバージョンの違いによって ボタンなどの表記が若干異なりますのでご了承下さい。